古典音律の計算をするのに必要な基礎知識や用語をまとめます.
ある音から別の音まで7半音差の関係.(ピアノで言うと黒鍵も含めて7個鍵盤を数えれば完全五度) ドとソ,レとラ,シとファ♯のような関係. 2. 古典音律用 音程対照表にまとめてあります.
ある音から別の音まで4半音差の関係. 2. 古典音律用 音程対照表にまとめてあります.
微小な音程の差に関する対数スケールの単位. 平均律の半音が100セント,1オクターブが1200セントになるように計算する. 音楽的な訓練を受けていない人でも20セント程度ズレていれば明確に音が違うと認識できると言われています.
現代の平均律では「D# = Eb」として同じ周波数に丸め込んでしまいますが,古典音律の厳密な計算において、D# と Eb は全く違う周波数になります.
D#のルート(シャープ系): Cからひたすら五度を上に積み上げていくと到着します.(C -> G -> D -> A -> E -> B -> F# -> C# -> G# -> D#)
Ebのルート(フラット系): Cから五度を下に下げていくと到着します.(C -> F -> Bb -> Eb)
※ 5度離れた音が♭と♯の使い分けが分からない場合は,基準音からアルファベットを5個離して♭と♯で調整するようにすれば合います.
※ 例えばFの5度下はF, E, D, C, BでB,間に半音が7つなければいけないのでB♭(G♯ではない)になります.
2つの音を同時に鳴らしたときに,どのような周波数比率をしていれば綺麗かという概念です. 完全五度は3:2, 長三度は5:4 が綺麗とされ,これらの周波数比率を持つ音の組み合わせを純正完全五度,純正長三度などと言います.
音律の歴史では純正な響きを多くするように音階を設計するのですが,このような設計をしようとするとどうしても音階のどこかに歪みが出てしまいます.(以降のページで詳しく解説します.)
この歪みの影響を受けた和音を鳴らすと狼が唸ったような音がするということからこれらの音は「ウルフ」と呼ばれました.
ざっくり言えば,音律の歴史は如何に純正な響きを多くしつつ「ウルフ」を誤魔化すかと考えると以降の話が理解しやすくなると思います.
【関連(外部サイト)】Wolf interval - Wikipedia
| 完全5度下 (P5th Down) |
長3度下 (M3rd Down) |
基準音 (Root) |
長3度上 (M3rd Up) |
完全5度上 (P5th Up) |
|---|---|---|---|---|
| F | A♭ | C | E | G |
| C | E♭ | G | B | D |
| G | B♭ | D | F♯ | A |
| D | F | A | C♯ | E |
| A | C | E | G♯ | B |
| E | G | B | D♯ | F♯ |
| B | D | F♯ | A♯ | C♯ |
| G♭ | B♭♭ | D♭ | F | A♭ |
| D♭ | F♭ | A♭ | C | E♭ |
| A♭ | C♭ | E♭ | G | B♭ |
| E♭ | G♭ | B♭ | D | F |
| B♭ | D♭ | F | A | C |