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Wikipedia閲覧数で見るサッカー選手人気ランキング

今回はWikipedia(日本語版)の閲覧数を元に各国の人気サッカー選手をランキングにしてみました. Wikipediaの閲覧数のデータは2025年1月から2025年6月のものを使用しています. 日本語版以外も網羅的に紹介しているページはこちら

1. 国別人気選手数と選手名

1位. 日本

国別の人気選手数では日本がダントツの1位でした.三笘や久保などの海外勢の他に三浦知良や柿谷曜一朗などのレジェンド選手がトップにランクインし,上位層では海外勢とJリーグの有名選手がバランスよく閲覧されていました.

2位. スペイン

2位は集計期間に代表チームが好調だったスペインでした.Wikidataから国籍別でデータを取得しているため,メッシやロナウジーニョなどのリーガでプレー経験がありスペイン国籍を取得している二重国籍の選手が何人か上位にランクインしていました. スペイン代表経験のある選手・監督ではラミン・ヤマル,ルイス・エンリケ,ディーン・ハウセン,セルヒオ・ラモスなどがランクインしていました.

3位. ブラジル

3位はブラジルでした.上位ではネイマール,ロナウジーニョ,ラフィーニャ,ロナウドに次いで5位にJリーグ所属選手のレオ・セアラがランクインしていました. 他にもアンデルソン・ロペスやルカオなどの多くのJリーグ所属選手が上位にランクインし,上位のほとんどを欧州リーグ所属選手が占める他国と異なり日本サッカーとブラジルのつながりを感じさせるランキングになりました.

6位. イタリア

(二重国籍選手を除くと)上位にはアンチェロッティ,インザーギ兄弟,バッジョなどレジェンド選手やキエーザ,シェルキ,ドンナルンマなど国外リーグの選手が目立ちました. 他の強豪と比べると現役選手や若手が少ない少し寂しい結果になりました.

全体の傾向

ダントツで人気の日本を除くと欧州や南米の強豪国に閲覧数上位1%に含まれるスター選手やレジェンド選手に注目が集まっていることがわかります. 強豪国以外では欧州リーグでプレーする選手やJリーグ関係の選手の閲覧数が多いようです.

表1. 国別人気選手数

順位 国名 Top 1% Top 5% Top 10% 総閲覧数

※Top 1% は世界上位1%の閲覧数を記録した選手の人数

表2. 国籍別TOP5選手

国籍別TOP100選手はこちら

国名 1位 2位 3位 4位 5位 6位 7位 8位 9位 10位

2. 人気選手ランキング

全体の傾向

現役・引退問わず日本代表選手の名前が目立つほかに,クリスティアーノ・ロナウド, リオネル・メッシ, ネイマール,モドリッチなどの各国を代表するスター選手が上位にランクインしています. 日本人を除いたランキングでは欧州の強豪クラブに所属する各国の代表選手がランクインするほか,数人のJリーグ所属選手がランクインしています.

表3. 総閲覧数ランキング

順位 国籍 選手名 閲覧数

※総閲覧数は2025年1月〜6月の合計値(Wikipedia日本語版)

各国の人気の集中度合い

各国の選手の人気度の集中具合をページ数で小規模,中規模,大規模,超大規模(日本のみ)で分類し,人気の集中度合いに応じて集中,標準,分散で分類しました.

集中型 (ジニ係数 > 0.88)

閲覧数を上位の選手が独占している国を集中型としました. 言い換えるなら国から連想する選手を数人挙げたら多くの人が一致するような国が集中型です. 小規模集中型では選手数自体が少なく数人のスター選手に閲覧数が集まっています.(エジプトのサラー,マーモウシュやウズベキスタンのフサノフなど) ※ なお,ジョージア(ジニ係数 0.879)は、今回の分類上は標準型となったが、その数値は集中型の閾値0.88に極めて近いです. ページ数も49と非常に少ないことを考慮すると,実態はクヴァラツヘリアに集中する小規模・集中型と解釈するのが妥当だと考えられます.

標準型 (ジニ係数 > 0.80)

便宜上,0.88以下0.80超えを標準型としましたが,スター選手に人気が集中しているスペイン,オランダのような国からブラジル,韓国,オーストラリアなどのJリーグ関連の選手も含めて分散傾向の国まで幅があります.

分散型 (0.80 > ジニ係数)

コスタリカ,アイルランド,ガーナなど有名選手は存在するが人気の集中の度合いがそこまで高くない0.8付近の国から0.7以下の分かりやすい人気選手がおらず閲覧数が分散している国まで幅があります.

日本

その他の言語の閲覧数の傾向で紹介しているように自国の選手の閲覧数は相対的に分散する傾向にあります. また,全世界の閲覧傾向について,その他の言語と比べると日本は閲覧数が幅広い選手に分散する傾向があります. さらに,その他の言語でも日本人選手の閲覧数が分散しています. ① 日本語版Wikipediaは閲覧数が分散する傾向にある ②自国の選手の閲覧数は分散する傾向にある ③ そもそも日本人選手の閲覧数は分散する傾向にある という3つの要因から 日本人選手の閲覧数が分散していると考えられます

表4. 上位層の閲覧数の占める割合

# ページ数 80%超に必要な人数 80%超に必要な割合 ジニ係数 規模 格差